REASON 01水道水に含まれる「塩素」とその影響
日本の水道水は、法律に基づき厳格な水質管理が行われており、安全に飲むことができます。 この安全性を確保するために不可欠なのが「塩素」による消毒です。
しかし、この塩素にはタンパク質を酸化させる作用があるため、肌の角質層や皮脂膜を傷つけ、皮膚のバリア機能を低下させる可能性があります。
その結果、肌の乾燥やかゆみ、ヒリヒリ感といった刺激を感じやすくなることがあります。
また塩素が水中の有機物と反応してできる「トリハロメタン」などの有機化合物は、基準値以下に管理されていますが、発がん性が懸念される化合物でもあります。
お風呂やシャワーでは、これらが気化して呼吸から吸い込まれたり、皮膚から吸収される可能性も考慮に入れる必要があります。
REASON 02小さなお子様や敏感肌の方は特に注意
小さなお子様(特に乳幼児)の肌は、大人に比べて非常に薄く、皮脂の量も少ないため、刺激にとても敏感です。そのため、外的刺激から肌を守るバリア機能が未熟で、塩素などのわずかな刺激にも敏感に反応するため、肌トラブルを起こしやすく、湿疹や乾燥の原因になることがあります。
同じように、アトピー性皮膚炎や乾燥肌・敏感肌の方も、もともとバリア機能が弱っているため、塩素の刺激が加わることで、症状が悪化したり、かゆみが強くなったりする一因となり得ます。
このような方々にとって、日々の生活で触れる水の刺激をいかに減らすかは、健やかな肌を保つ上で非常に重要なポイントです。
水道水は安全ですが、「肌へのやさしさ」という点では課題もあります。
特にお子さまや敏感肌の方にとっては、日常的に使う水の質を見直すことが、肌トラブルの予防につながります。
浄水器の使用は肌や健康を守る一つの有効な選択肢といえます
医師が語る「家中の水を浄水する大切さ」
内科医・ 栗原 隆 先生
“飲む水だけ”ではなく、“触れる水すべて”を見直す重要性を、 医学の視点から解説。
私たちは毎日、飲み水だけでなく、お風呂やシャワー、洗顔、歯磨きなど、生活のあらゆる場面で水に触れています。だからこそ、特定の蛇口だけでなく家全体の水を浄化する「オール浄水」という考え方が重要です。
その根拠は、水道水の消毒に使われる塩素や、副生成物であるトリハロメタンなどが、飲料だけでなく、皮膚から吸収される「経皮吸収」や、湯気と共に呼吸から吸い込む「経気道吸収」によっても体内に取り込まれるためです。特に温かいお湯を使う入浴時は、皮膚の吸収率が高まると言われています。
塩素は肌や髪のタンパク質にダメージを与え、乾燥や刺激の一因となります。皮膚がデリケートな赤ちゃんや敏感肌の方にとって、毎日の生活用水からこの刺激を減らすことは、健やかなコンディションを保つ上で極めて重要です。ご家族全員の健康を守るため、生活の基本となる「水」の質にこだわることは非常に有意義だと考えられます。







