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セントラル浄水器のデメリットとは?後悔しないために契約前に確認したいこと

9分で読めます

セントラル浄水器の主なデメリットは「費用」「工事と設置条件」「水圧の変化」「維持管理」「契約条件」の5つに整理できます。どれも起こり得ることですが、多くは契約前の確認で見通しを立てられます。

この記事では、それぞれのデメリットがなぜ起こるのかと、何をどう確認すればよいかを、水道局や消費者庁などの公開情報をもとに整理します。最後に、契約前に使えるチェックリストも用意しました。

この記事のポイント
  • セントラル浄水器で後悔につながりやすい8つのデメリット

  • 見積もり・工事業者・水圧・設置場所の確認方法

  • 除去性能の表示(総ろ過水量・除去率80%)の正しい読み方

  • 最低利用期間・解約金・撤去費用など契約書で見る場所

  • デメリットの影響が小さい人・大きい人の違い

セントラル浄水器のデメリット一覧と確認のしやすさ

セントラル浄水器は、水道メーターの先など家の入口にまとめて設置し、家中の蛇口に浄水を届ける方式です。仕組みの全体像はセントラル浄水器とは?で解説しています。ここでは、デメリットだけを先に一覧にします。

デメリット起こる主な理由契約前に確認できるか

初期費用・総額が大きい

本体・工事費に加え、交換費用が長く続く

見積もりの内訳と年数別の試算で確認できる

工事が必要

水道の配管に機器を組み込むため

業者の指定状況と届出の有無で確認できる

水圧・水量の変化

ろ材を通る際に水の勢いが少し落ちる

製品の仕様と家の使い方で目安が分かる

設置場所の制約

屋外・パイプスペースなど置き場が限られる

現地調査で確認できる

維持管理が続く

ろ材は使うほど性能が下がる

交換周期・費用・担当者で確認できる

性能表示が分かりにくい

数字に試験条件が付いている

表示の根拠と試験方法で確認できる

塩素のない水の扱い

家中の水から消毒用の塩素が減る

くみ置き用の水の取り方を決めておける

契約条件の負担

解約金・撤去費用などが後から発生し得る

契約書・約款で確認できる

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初期費用と、何年も続く総額が大きくなりやすい

セントラル浄水器は、本体代に加えて設置工事費がかかります。方式別の相場は浄水器の初期費用・ランニングコスト比較で整理しています。蛇口に付けるタイプより、導入時の負担は大きくなりがちです。

見落としやすいのが、工事費の追加条件です。あるメーカーの公開料金表では、基本工事費とは別に、コンクリート施工・配管の延長・寒冷地仕様が追加料金として示されています。家の条件によって金額が変わるということです。

見積もりで内訳を分けてもらう項目

  • 本体代(購入の場合)または月額料金(レンタル・サブスクの場合)

  • 基本工事費と、追加工事になる条件(距離・地面の材質・寒冷地など)

  • カートリッジ代と交換周期、交換作業費・出張費の有無

  • 定期点検の費用と頻度

  • 解約時・引っ越し時の取り外し費用と、元に戻す工事の費用

購入とレンタルでは、お金のかかり方が違います。購入は最初に大きく払い、交換費用を都度払う形が一般的です。レンタルは初期費用を抑えやすい一方、長く使うと総額が購入を上回ることがあります。

総額は「住む予定の年数」で比べる

5年・10年など、その家に住む予定の年数で総額を出すと比較しやすくなります。月額だけ、本体価格だけで比べると差が見えにくくなります。

工事が必要で、依頼できる業者に決まりがある

水道メーターから先の配管や蛇口は「給水装置」と呼ばれ、その家の持ち主の財産です。東京都水道局は、給水装置の設置と維持管理はお客さまが行うものと案内しています。

給水装置の工事は、水道局が指定した「指定給水装置工事事業者」が行うのが原則です。指定業者には、国家資格を持つ給水装置工事主任技術者を置くことなどが求められます。

たとえばさいたま市水道局は、浄水器などを給水装置に設置する工事は指定業者による施工が必要とし、事前に申し込んで承認を受けるよう求めています。手続きの細かな扱いは水道局ごとに異なります。

  • 施工する会社が、お住まいの地域の水道局の指定業者かどうか(多くの水道局が一覧を公開しています)

  • 水道局への申し込み・届出を、誰が行うのか

  • 販売会社と施工会社が別の場合、工事の不具合の窓口はどちらか

水圧・水量が変わる可能性がある

水がろ材の中を通るとき、わずかな抵抗が生じます。そのため浄水器の先では、水の勢いが少し落ちることがあります。設計上、大きく落ちないよう配慮された製品も多いですが、変化がゼロとは言い切れません。

Fig. 01水圧の変化はどこで生じるのか
  • 左から右へ「水道本管」→「水道メーター」→「セントラル浄水器」→「家の中の配管」→「蛇口(キッチン・浴室・2階の洗面)」と並ぶ一本の流れを描く
  • 浄水器の内部に細かなろ材を描き、その前後で水の勢いを示す矢印の太さが少しだけ細くなる様子を表現する
  • 家の中の配管の先で、複数の蛇口を同時に開けると各蛇口の矢印がさらに細くなる様子を添える
  • 注記ラベル:「ろ材の抵抗」「同時に使う量」「家の高さ・配管の長さ」の3つ
  • 装飾を排したミニマルな線画、アクセントカラー1色

図のように、体感する水圧は浄水器だけで決まるわけではありません。もともとの水道の圧力、2階以上の高さ、配管の長さ、同時に使う蛇口の数が重なって決まります。

水圧について契約前に確認すること

  • 製品のろ過流量(1分あたりに浄水できる量)と、使用できる最小の水圧の仕様

  • 朝の時間帯など、シャワー・洗面・キッチンを同時に使う場面がどのくらいあるか

  • 2階・3階に浴室があるか、今の時点で水圧に不満がないか

  • 設置後に水圧が気になった場合、調整や対応をしてもらえるか

設置スペースと住まいの条件に制約がある

戸建てでは、水道メーターに近い屋外に設置することが多くなります。本体と交換作業のための空間が必要で、配管の位置によっては追加工事になります。

マンションでは、玄関横のパイプスペースなど限られた場所が候補になります。共用部分に関わる場合は、管理組合の承認が必要になることがあります。賃貸では、貸主の承諾と退去時の原状回復の扱いを先に決めておく必要があります。

寒い地域では凍結対策も考えます。熊本市上下水道局は、気温が氷点下4度以下(風当たりが強い場所では氷点下1〜2度)になると水道管が凍るおそれがあると案内しています。屋外に置く機器や配管にも保温が必要です。

住まいの種類ごとの詳しい条件は、セントラル浄水器の設置条件で整理しています。

カートリッジ交換などの維持管理が続く

浄水器のろ材は、使うほど性能が下がる消耗品です。JIS S 3201では、ろ過能力を「除去率が一定の値に低下するまでに得られた総ろ過水量」と定めています。つまり、目安の水量を超えると、除去できる割合が下がっていきます。

メーカーの多くは、交換しないまま使い続けると除去性能の低下や目詰まりによる水量の低下が起こり、カートリッジ内で雑菌が増えるおそれもあるとして、定期的な交換を求めています。

セントラル浄水器は家中の水を通すため、キッチンだけの浄水器より通水量が多くなります。また本体が屋外にあることが多く、においや水量の変化に気づきにくい面もあります。交換時期の考え方は浄水器のフィルター寿命の見方、ろ材の仕組みは浄水器のろ材の仕組みで解説しています。

  • 交換周期は何か月・何年か。家族の人数や使用量で早まる条件はあるか

  • 交換作業は自分で行うのか、業者が訪問するのか

  • カートリッジ代・作業費は料金に含まれるのか、別料金か

  • 交換時期を知らせる仕組み(連絡・カウンター表示など)があるか

除去性能の表示は「条件付きの数字」である

家庭用浄水器の品質表示は、家庭用品品質表示法で項目と書き方が決められています。消費者庁の規程では、ろ過流量・使用可能な最小動水圧・浄水能力・ろ材の取替時期の目安などを表示するとされています。

表示の項目意味読むときに見るところ

ろ過流量

1分あたりに浄水できる水の量

JIS S 3201では水圧0.1MPaの条件で測定する

使用可能な最小動水圧

表示の流量を出すのに必要な最低の水圧

家の水圧や使い方に合うか

浄水能力

物質ごとの総ろ過水量

除去率80%まで下がる水量で、試験方法の根拠が付記される

ろ材の取替時期の目安

交換時期の目安

使用水量・水質・水圧で変わる前提の数字

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「除去」は「ゼロにする」という意味ではない

浄水能力の数字は、除去率が80%に下がるまでに浄水できる水量を示すものです。すべての物質を完全になくす、という意味ではありません。また、物質ごとに数字が違う点にも注意が必要です。

なお、消費者庁の規程が対象とするのは、飲み水を得るための家庭用浄水器です。セントラル浄水器の性能が、どの規格・試験方法で確かめられたかは製品ごとに確認する必要があります。

第三者の確認の目安として、浄水器協会の「適合マーク制度」があります。JIS S 3241などの基準への適合と、表示や法令順守を審査する仕組みです。詳しくは浄水器協会とはや浄水器協会の認定に関するニュースをご覧ください。

塩素が減った水は、ためておく用途に向かない

水道水の塩素は、蛇口に届くまで消毒効果を保つために入っています(残留塩素とは)。セントラル浄水器で塩素を取り除くと、家中の水でこの効果が弱まります。

東京都水道局は、災害に備えて水をくみ置く際、浄水器を通すと消毒用の塩素が除去されるため、蛇口から直接注いで保存するよう案内しています。常温で3日程度、冷蔵庫で10日程度が目安とされています。

  • 浄水した水は、ためずに早めに使う

  • 災害用のくみ置きに、浄水前の水を取れる蛇口があるか確認する

  • 加湿器やペットの水入れなど、水をためる用途は交換頻度を意識する

家の中の配管への影響は家庭ごとに異なる

塩素が少ない水が家の配管内にとどまったとき、水質がどの程度変わるかは、配管の材質や長さ、使わない時間によって異なります。家庭ごとの状況を一般化できるデータは限られています。

契約条件によって、後から負担が生じることがある

レンタル・サブスク型の契約条件は、会社によって大きく違います。最低利用期間がなく解約金もないプランがある一方、一定期間内の解約に違約金がかかるプランもあります。撤去費用の扱いもさまざまです。

  • 最低利用期間と、途中解約した場合の解約金

  • 解約・撤去時の取り外し費用と、配管を元に戻す工事の費用

  • 保証の対象(本体の故障だけか、浄水性能も含むか)と期間

  • 引っ越し時に移設できるか、その費用はいくらか

  • 料金の改定や契約の自動更新についての定め

クーリング・オフの対象は契約の仕方で変わる

国民生活センターによると、訪問販売や電話勧誘販売は8日間のクーリング・オフの対象です。一方、通信販売にはクーリング・オフ制度がありません。どの形の契約かを確認しておきましょう。

契約前に使えるチェックリスト

ここまでの内容を、契約前に確認する項目としてまとめました。見積もりや現地調査のときに、この表を手元に置いて確認すると漏れを防げます。

確認項目なぜ確認するか確認方法

見積もりの内訳

追加工事で総額が変わるため

本体・工事・追加条件を分けた書面をもらう

住む年数での総額

購入とレンタルで総額の逆転があるため

5年・10年の総額を試算してもらう

施工業者

工事は指定業者が原則のため

水道局の指定業者一覧で社名を確認する

水道局への手続き

届出・承認が必要な地域があるため

誰がいつ申し込むか確認する

ろ過流量と最小動水圧

水圧の変化を見通すため

仕様書の数値と家の使い方を照らし合わせる

設置場所と寒さ対策

置き場や凍結で費用が変わるため

現地調査で場所・保温方法を確認する

交換周期と費用

性能を保つ費用が続くため

周期・単価・作業費の有無を確認する

性能表示の根拠

数字に試験条件があるため

物質ごとの総ろ過水量と試験方法を確認する

解約・撤去・移設

後から費用が出ることがあるため

契約書・約款の該当箇所を読む

管理組合・貸主の承認

承認なしでは工事できないため

管理規約の確認と、書面での承諾を得る

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Fig. 02検討から契約までの流れと、各段階での確認ポイント
  • 左から右へ「情報収集」→「現地調査」→「見積もり」→「契約」→「工事・届出」→「使用開始後」の6段階を横一列のステップで描く
  • 各ステップの下に確認ポイントを短いラベルで添える(例: 現地調査=設置場所・水圧・凍結、見積もり=内訳・総額、契約=解約金・撤去費用、工事=指定業者・届出、使用開始後=交換周期)
  • 「契約」のステップだけをアクセントカラーで縁取り、ここより前に確認を済ませることを示す
  • 装飾を排したミニマルなフロー図

図のように、確認の多くは契約より前の段階で済ませられます。契約後に気づくと、変更に費用がかかることがあるため、順番を意識しておくと安心です。

デメリットの影響が小さい人・大きい人

同じデメリットでも、住まいや暮らし方によって重さが変わります。蛇口ごとの浄水器との違いは「家中浄水」と「蛇口取付型」の違いも参考になります。

影響が小さくなりやすい人影響が大きくなりやすい人

持ち家で、長く住む予定がある

数年以内に引っ越す可能性がある

メーター近くに設置スペースがある

設置場所が限られる、または承認が必要な住まい

今の水圧に余裕がある

今の時点で2階のシャワーが弱いと感じている

浴室・洗面も含めて浄水したい

主に飲み水と料理だけ浄水できれば十分

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まとめ

セントラル浄水器のデメリットは、費用、工事と設置条件、水圧、維持管理、性能表示の読み方、塩素が減った水の扱い、契約条件に整理できます。いずれも、起こる理由が分かれば確認の方法も見えてきます。

見積もりの内訳、指定業者かどうか、製品の仕様、契約書の解約条件。この4つを契約前に確かめるだけでも、後悔の多くは避けやすくなります。

編集部コメント

デメリットを知ることは、導入をやめるためではなく、納得して選ぶための準備です。チェックリストを手元に、ご自宅の条件に照らして一つずつ確かめていただければと思います。

参考資料

この記事を書いた人SUIPURE編集部

水と暮らしについて、根拠のある情報をわかりやすくお届けします。

契約前に条件を確かめたい方へ

気になる点は、契約前にすべて確認する。

この記事で挙げた確認ポイントは、SUIPUREでも無料相談でご説明しています。費用の内訳や設置できるかどうかなど、契約前の疑問からお気軽にご相談ください。

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